一人を生きる -希望の彼方に-

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【世にも美しい波動の上がる音楽 46】 若きモーツァルト(18歳)が書いた、意気揚々たる協奏曲で、波動を純化させる!!  『ファゴット協奏曲 変ロ長調 K.191』

 

 

【世にも美しい波動の上がる音楽 46】 若きモーツァルト(18歳)が書いた、意気揚々たる協奏曲で、波動を純化させる!!  『ファゴット協奏曲 変ロ長調 K.191』

 

 

 

 

 

 若きモーツァルトが書いた名曲は、じつにたくさんあります。

 

 きょうは、そのなかでも、とりわけ明朗で構成的にもわかりやすい協奏曲をご紹介します。

 

 『ファゴット協奏曲 変ロ長調 K.191』です。

 

 

 

 

地味な楽器 ファゴットのための協奏曲

 

 ファゴットという楽器は、あまり、独奏では使われません。独奏楽器で一番人気なのは、やはりピアノや、ヴァイオリン、ギターあたりでしょうか?

 

 この独奏楽器としては控えめで地味な、しかし重要な楽器であることは間違いないファゴットは、すでにバロック音楽の時代から登場していました。

 

 

 モーツァルトの生きていた当時(18世紀後半)には、ファゴットはオーケストラ低音域を担う楽器として重要な音響的な役割があり、比較的規模の大きなオーケストラ作品には、欠かせない存在としてその地位を勝ち取っていたのでした。

 

 また、呼び名は、ファゴットのほかに、バスーンとも呼ばれています。

 

 高音域を弾くのが得意な楽器、たとえば木管のフルートや、鍵盤楽器のピアノ、弦楽器のヴァイオリンといった楽器を引き立てるためには、渋い、くすんだ音色で、安定した持続音を保持できるファゴットの下支えが、ぜひとも求められてくるのです。

 

 その後もファゴットには機能面での改良が加えられ、現代の楽器水準に到ります。

 

 

書かれたのは西暦1770年代で、18歳頃のモーツァルトの筆による作品

 

 モーツァルトがこの曲、『ファゴット協奏曲 変ロ長調 K.191』の作曲に着手した理由は、正確にはわかっていません。

 

 しかし、このころに、モーツァルトは音楽愛好家だったデュルニッツ男爵と面識を持っており、デュルニッツ男爵はファゴットの名手としても知られていたことから、彼に依頼されて作曲したのではないかとも推測されています(が、明確な根拠はありません)。

 

 

 ファゴット協奏曲が作曲された時期は、西暦1774年、ということは、まだモーツァルトは18歳ほどの年齢です。

 

 現代でいうと、高校三年生あたりの男の子がこんな曲を書いたら、みなさんどう思われるでしょうか? やはり、彼に天才の称号を与えたくなってしまうのではないでしょうか。

 

 ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトは、ふつうの学校(日本の小学校にあたる学校以降)はもちろん、有名な音楽院などにも通ったことがないまま成長することになります。幼少の頃からモーツァルトはおもにヨーロッパの主要な音楽都市を父の主導のもとに家族で旅行しながら、各地で音楽の基礎を学ぶとともに、直接的な人生体験から知識と経験を習得していったのでした。

 

 こうしてモーツァルトは厳格な父親であるレオポルト・モーツァルトから音楽のみならず、本来学校で授かるはずの知識と同等かそれ以上のものを受け取り、彼自身の旅先での見聞や体験とあわせてみるみる消化していき、これによってまったく独自の音楽世界を構築していくことになります。

 

 

 その地上での生涯は、わずか35年で終わりを告げるとはいえ、彼が世界に与えた、そして、いまをもってなお与え続けている影響力は、およそはかりしれない巨大なものといえるでしょう。

 

 わたしたちは、モーツァルトという作曲家を天より与えられたわけですから、喜びつつその恵みを受け取り、波動上昇に役立てていくべきでしょう。

 

 

 今回、初めてモーツァルトの記事に接する方は、以下の記事の前半をご覧ください。

 

 モーツァルトの生涯について、概要をまとめています。

 ⬇

★聴くだけで目頭が熱くなり、心が潤い、波動が上がる【スターシードだった】モーツァルトの穏やかな音楽編 3選!!★

 

 

 

 

 下記をクリックすると、曲のアルバムが表示されます(Amazonミュージック・アンリミテッド(Unlimited)会員様限定です)。

 

◎この曲は、上から第53、54、55曲目に、第1楽章、第2楽章、第3楽章の順に表示されています。ここでは曲のタイトルが「ファゴット協奏曲」ではなく、「バスーン協奏曲」と表記されています。

 

(Amazon側の都合で、順序が変更になる場合があります)

 

 

 ジークフリート・クルツ指揮、シュターツカペレ・ドレスデン(オーケストラ)、ファゴット独奏ギュンター・クリエールによる、西暦1982年の名演奏です。

 

 ここで注意したい点は、Amazonの表示で、ファゴット独奏が「オスカー・ミヒャリク」となっていますが、これは誤りです。オスカー・ミヒャリクは、当時同じレコードに収録されていたモーツァルト作『クラリネット協奏曲 イ長調 K.622』におけるクラリネットの独奏者で、ファゴット奏者ではありません。ですので、Amazon以外の媒体でお調べになる場合は、お間違えのないようお願いします。

 

 ただし、その他の媒体でも、誤ってオスカー・ミヒャリクが独奏者になっている可能性もあり、そうなると検索するさいに、あえてこちらも誤った独奏者の氏名=オスカー・ミヒャリクと入力しなければ曲が表示されないケースがあるかもしれません。

 

 

 

 Amazonミュージック・アンリミテッド(Unlimited)会員でない方は、その他のお持ちの媒体で、同じ曲、同じ演奏家を指定して、お聴きください。曲の説明はそのまま適用できます

 

 

 



 

楽曲構成

モーツァルト:『ファゴット協奏曲 変ロ長調 K.191』

 

 

【第1楽章】

 

演奏時間 : 7分56秒 

 

曲の形式 : 協奏風ソナタ形式、アレグロ(快速に)、変ロ長調

 

 

①オーケストラ提示部 第1主題  0:00 ~ 0:17

 オーケストラによる第1主題が提示されます。まだファゴットは登場しません。

 

②オーケストラ提示部 第2主題  0:18 ~ 1:08

 第2主題がオーケストラで示され、コーダに登場する音型が現れます。

 

 

③提示部 第1主題        1:09 ~ 1:56

 ファゴットがあらためて第1主題を歌い、技巧的なパッセージが連なります。

 

④提示部 第2主題        1:57 ~ 2:42 (コデッタを含む)

 管楽器による行進曲風のファンファーレに導かれながら、ファゴットが第2主題を奏し、コデッタを迎えます。

 

 

⑤展開部             2:43 ~ 3:24

 短調で始まり、ファゴットとオーケストラが対話しながら陰影に富んだ部分を経過して、再現部となります。

 

 

⑥再現部 第1主題        3:25 ~ 4:46

 再現は提示部とはやや異なるものの、ほぼ定型どおりに進んでいきます。

 

⑦再現部 第2主題        4:47 ~ 5:37 (コデッタを含む) 

 オーケストラの管楽器群、弦楽器群、それに独奏ファゴットによる、モーツァルトにしか書き得なかったであろう美しい対位法的な音響がくり広げられる場面です。

 

 

⑧カデンツァ           5:38 ~ 7:27

 独奏楽器(ここではファゴット)の奏者が自由に奏でるカデンツァが用意されています。

 

⑨コーダ(終結部)          7:28 ~ 7:56

 さりげないオーケストラによる後奏がコーダとなって、終曲します。

 

 

【第2楽章】

 

演奏時間 : 7分27秒 

 

曲の形式 : 展開部を欠いたソナタ形式、アンダンテ・マ・アダージョ、ヘ長調

 

 

①提示部 第1主題  0:00 ~ 1:21

 歌劇でのアリアを思わせる第1主題が美しいオーケストラ演奏で始まり、途中からファゴットが同じ主題を演奏します。

 

②提示部 第2主題  1:22 ~ 3:07 (コデッタを含む)

 せまい音域をこまかく動く第2主題が、ファゴット、そして、オーボエに引き渡されていきます。展開部はなく、再現部に到達するための短い旋律(2:37~3:07)をはさんで、第1主題が戻ってきます。

 

 

(展開部 なし)

 

 

③再現部 第1主題  3:08 ~ 4:26

 第1主題の再現が来ます。鄙(ひな)びた、のどかな気分はどこまでも継続されていきます。

 

④再現部 第2主題  4:27 ~ 5:56 (コデッタを含む)

 

 

⑤カデンツァ     5:57 ~ 6:57

 

⑥コーダ(終結部)    6:58 ~ 7:27

 

 

 

【第3楽章】

 

演奏時間 : 4分27秒 

 

曲の形式 : ロンド形式(A-B-A-C-A-B-A-B-A)、変ロ長調

 

 

①A  0:00 ~ 1:02

 陽気なロンド主要主題Aは計5回登場することになります。ファゴットを先導して主旋律を示す特徴からは、古典派音楽以前のバロック時代の「リトルネッロ形式」を採り入れて書かれたロンド形式の曲と解釈できます。 

 

②B  1:03 ~ 1:31

 ロンド副主題Bです。軽やかなヴァイオリンの旋律に導かれて、ファゴットが自在に歌います。

 

③A  1:32 ~ 1:43

 2回目のロンド主要主題Aです。

 

④C  1:44 ~ 2:19 

 ロンド副主題Cでは、短調になります。

 

⑤A  2:20 ~ 2:44 

 3回目のロンド主要主題Aです。

 

⑥B  2:45 ~ 3:06

 ここでは②Bの後半の旋律(1:22~)が再現されます。

 

⑦A  3:07 ~ 3:36

 4回目のロンド主要主題Aです。

 

⑧B  3:37 ~ 3:54

 ②Bの前半のヴァイオリン群による旋律(1:03~)が再現されています。

 

⑨A  3:55 ~ 4:27

 ロンド主要主題Aの5度目が事実上のコーダ(終結部)を形成しながら、若きモーツァルトの刻印を残して華やかに閉じられていきます。

 

 

 

 

 

 

 さて、いかがでしたか?

 

 本来は、ソロとして主役を演じる楽器としては、さほど選ばれる機会の多くないファッゴットの特性を活かし、堂々たる活躍の場を与えたモーツァルトの手腕の高さは、讃えられて然るべきではないでしょうか。これが当時、18歳の少年モーツァルトの作品というのは、やはりただごとではないと思います。

 

★モーツァルトを賞賛した人たちのことば★

 

 

 こうしてみると、「ひとりの18世紀ヨーロッパを生きた青年の気持ち」をあますところなく表現したこの作品が、なぜか、その小さな個人の枠を超えて普遍的な響きを獲得していることに気づかされます。

 

 それは時代をかるがると超えて現代人の心の底にまで届けられています。地理的、文化的な相違をものともせずに、人類に共通する「いつでも喜びに生きていたい」という健全な願望に共鳴をもたらすからにちがいありません。

 

 否、その願望は、人類ばかりでなく動植物たちを含めた生きとし生ける者に相通じる感情といえますから、モーツァルトは若くしてすでに、宇宙的な普遍性を獲得していたということになり、あらためてその事実に驚嘆させられます。

 

 

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