【世にも美しい波動の上がる音楽 39】 南欧の気分にさせてくれる、感動的な波動の上がる音楽 BEST3で、心の旅に出よう!! 「メンデルスゾーン 『イタリア』 第1楽章」 「アルベニスのタンゴ」 「アルハンブラの思い出」
- 【世にも美しい波動の上がる音楽 39】 南欧の気分にさせてくれる、感動的な波動の上がる音楽 BEST3で、心の旅に出よう!! 「メンデルスゾーン 『イタリア』 第1楽章」 「アルベニスのタンゴ」 「アルハンブラの思い出」
- 「メンデルスゾーン 『イタリア』 第1楽章」
- 「アルベニスのタンゴ」
- 「アルハンブラの思い出」
南欧の気分にさせてくれる音楽とは、いったいどんな音楽なのでしょう?
今回は、音楽における南欧気分を醸し出してくれる作品を3つ、選んでご紹介していきます!!
とりわけ、第1曲目にご紹介する、フェリックス・メンデルスゾーンの『イタリア』第1楽章は、格別に南ヨーロッパのあたたかく活発な印象を示しており、波動が高まること請け合いです。
これを機にクラシック音楽はひじょうに聴きやすいと感じる可能性を秘めた楽曲になりますので、ぜひ、この先も読み進めて、ご鑑賞くださいませ。
「メンデルスゾーン 『イタリア』 第1楽章」
フェリックス・メンデルスゾーン(西暦1809~1847)は、ドイツのハンブルクに生まれた作曲家です。裕福な家庭で、多くの文士や富豪たちが出入りしていました。幼少時から、そんな恵まれた環境下でメンデルスゾーンは育ったのでした。
虚弱な体質の家系で、メンデルスゾーン本人も病弱でしたが、幼少から音楽の領域でたぐいまれなる才能を発揮し、周囲を驚かせます。
裕福な名門の家柄ということもあり、またメンデルスゾーン本人もそれを自覚していたため、わずか10代で、老齢にさしかかっていた楽聖ベートーヴェンや文豪ゲーテとも交流し、高いレベルの資質にみがきがかけられていくことになります。
メンデルスゾーンが20代に入ると、西暦1750年に死去して久しく音楽界から忘れ去られた存在になっていたヨハン・セバスティアン・バッハ(J.S.バッハ)の作品演奏会を開き、その真価をヨーロッパのみならず全世界に広めていくきっかけを作りました。
その後、音楽院の院長をつとめ、作曲ばかりでなく指揮者としても活躍します。が、各方面での活躍が期待されるなか、病気を悪化させ、38歳という若年でこの世を去ってしまいます。すでに18世紀に死去していた音楽の天才モーツァルトと比較されることの多かった早熟の芸術家フェリックス・メンデルスゾーンも、天才の宿命なのか、モーツァルトと同じく30代なかばで生涯を閉じる運命となったのでした。
しかし、その死後に、平坦な道が待っているわけではありませんでした。西暦1930年代、ドイツ国内でナチス政権が台頭してくると、ユダヤ排除の動きが顕著となっていきました。ついに、アドルフ・ヒトラーの命令でドイツ人ながらユダヤ系だったメンデルスゾーンの音楽作品について上演禁止にされるなど、いわれなき差別・迫害を受ける展開となりました。
もちろん、メンデルスゾーン本人はとうの昔に他界しておりましたので、直接の迫害を受けたわけではなかったのですが、ユダヤ吊るし上げの時代背景も手伝って、巻き添えになったと言っても差し支えない状況が生まれたのです。
それでも戦後、ナチスの蛮行が明らかにされるにつれ、その反動ともいえる「メンデルスゾーンの音楽作品の復興運動」が立ち上がっていきます。いまでは完全にそのような風評も除去され、すばらしい作品を後世に残した作曲家として、メンデルスゾーンは人々から賞賛を受けています。
さて、そうしたメンデルスゾーンがまだ20歳の若武者だったころに、イタリアに旅行する機会に恵まれ、風光明媚なイタリア各地を見てまわり、大きな感銘を受ける経験を重ねました。
そんなイタリアでの晴れやかな印象を音楽に託して、
「交響曲 第4番 イ長調 作品90 『イタリア』 」
が書かれたのでした。
イタリアでのメンデルスゾーンは、ローマを中心に約6ヵ月ものあいだ滞在し、行事に参加したり、博物館を見学したり、有名無名を問わず多くの人たちと交流したりして、おおいに人間性を深める旅となったのでした。感受性豊かな年齢(20歳)にあったことも、作風に影響を及ぼしているでしょう。
殊に、第1楽章は、喜びの感情にあふれていて、聴いていて実にすがすがしい。
ただ、第2楽章以下も傑作ではありますが、楽章間で比較した場合、飛び抜けて第1楽章の完成度が高いのに気づかされます。そのため、ここでは、第1楽章のみを取り上げます。全曲を聴くかどうかは読者のみなさんにお任せすることにします。
メンデルスゾーン : 交響曲 第4番 イ長調 作品90 『イタリア』より、第1楽章
演奏時間 : 8分24秒
曲の形式 : ソナタ形式
イ長調
アレグロ・ヴィヴァーチェ(活発に)
①提示部 第1主題 : 0分00秒 ~ 1分36秒
弦楽器を中心に、若者の夢とロマンにあふれた起伏に富んだ主題を歌います。
②提示部 第2主題 : 1分37秒 ~ 2分59秒 (コデッタを含む)
クラリネットが柔和な表情のメロディーを奏で、ふたたび弦をまじえて盛り上がっていきます。第1主題によってコデッタがまとめられています。
③展開部 : 3分00秒 ~ 5分07秒
新しい主題が出て、短調の部分を経て、再現部に復帰する準備を整えていきます。
④再現部 第1主題 : 5分08秒 ~ 5分39秒
光輝に満ちた第1主題が再現し、威勢よく響き渡ります。
⑤再現部 第2主題 : 5分40秒 ~ 6分25秒
提示部と異なり、こんどは弦が主旋律を受け持ち、クラリネットは対旋律にまわっています。
⑥コーダ(終結部) : 6分26秒 ~ 8分24秒
展開部に現れた印象的な短調の副主題(③)が登場し(6分26秒~)、つづいて弦を中心に第1主題(①、④)を回想したのち(6分51秒~)、展開部の副主題(③)と第1主題(①、④)の両主題が融合していきます。
金管楽器が第1主題(①、④)をファンファーレ風に扱うと(7分04秒~)、弦楽器群が展開部の副主題(③)を明るく奏し(7分05秒~)、ここに両主題が融合して響き渡ることになります。軽やかなヴァイオリン群とフルートによる旋律(7分16秒~)を経過したのち、万感の思いを込めて、力強く結ばれていきます。
(展開部にも第1主題が現れますが、コーダで融合させて高らかに響かせるために、あえて展開部では両主題を並置するにとどめているという印象を受けます。)
紺碧の青空、そして南国の太陽から降り注ぐ陽光の影響をじかに受けて、たいへん飾り気のない率直な喜びの感情を表現していて、人として共感の持てる好ましい音楽になっています。
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◎上から第1曲目に表示されています。
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指揮は、オットー・クレンペラー、演奏は、フィルハーモニア管弦楽団で、やや古い西暦1960年代の演奏ですけれど、はつらつたる響きは時代を遠く越えて、現代を生きるわれわれを鼓舞する性質のものと言えましょう。
なお、クレンペラー版では、①提示部 第1主題 および ②提示部 第2主題 をリピートしない方式を採用しています。ほかの演奏では、①および②をリピートしてから展開部に入るものが多くなっています。個人的には、クレンペラー版の提示部をリピートしない演奏のほうが、簡潔な力強さを感じます。
また、今回ご紹介した『イタリア交響曲』(第1楽章)が心に響いた方は、同じくメンデルスゾーン作『ピアノ協奏曲 第1番』を下記のリンクからおたのしみください。
⇩
こちらの「ピアノ協奏曲 第1番」は暗く情熱的に始まり(=第1楽章)、星空を眺めるような気分のロマンティックな第2楽章から、豪快なファンファーレで開始される軽快なフィナーレ(=第3楽章)と、流麗な仕上がりぶりの楽曲なので、おすすめです。
一度聴いている方も、再度聴き込むことによって、作曲家に独特の共通するフレーズを発見できるでしょうし、感動も深まること請け合いです。
「アルベニスのタンゴ」
「アルベニスのタンゴ」は、アルベニス(西暦1860~1909)の残した曲の中で、もっとも人口に膾炙している作品です。
アルベニスはスペインの作曲家で、最初はこの曲をピアノ用として作曲しました。ところが、予想を上回る人気を博したこともあり、その後、現在に至るまで、BGMやギター独奏用に編曲されるなどしてきた名曲です。
ここで、タンゴとは踊りの音楽で、スペイン発祥と言われており、それがゆかりの深い南米、おもにアルゼンチンを中心に流行し、やや形を変えて発展していくことになります。
とにかく、南欧または南米の明るいムードが短時間のうちに満載された曲です。
さて、この曲には「オーケストラ版」と「ギター版」がありますので、それをご紹介します。
オーケストラ版では、マントヴァーニ・オーケストラの演奏がおすすめです。しっとりとした大人の雰囲気が堪能できるという点では、ギター独奏版のほうが合っているかもしれません。
まずは、オーケストラ版から、行ってみましょう!!
オーケストラ版
演奏時間 : 2分51秒
タンゴのリズムに乗って、弦がやさしく音を紡ぎ出していきます。オーケストラも出しゃばりすぎず、楽器の配置やバランスを考え抜いた、安定の編曲に仕上がっています。20世紀後半に、イージーリスニング界を席巻したマントヴァーニ・オーケストラだけのことはあって、さすがです。
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続いて、ギター版です。
ギター版
演奏時間 : 3分05秒
ギターのみによるシンプルで明るい旋律が、ひじょうに心地よく響きます。
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イリーナ・キルヒャーというギターの名手による独奏です。
「アルハンブラの思い出」
作曲家であるとともにギターの名手でもあったタルレガ(西暦1852~1909、スペイン)が、アルハンブラ宮殿を訪れたときの思い出を曲に込めた作品と言われています。
アルハンブラ宮殿は、歴史ある建造物で、イスラムの影響を色濃く反映しており、現在も観光名所として人気が高い場所になっています。
宮殿は現在もスペインのアンダルシア地方にあり、10世紀前後に、イスラム勢力が進出し、たがいに領土拡大のせめぎ合いを続けていた時代に、イスラム教徒の手によって建造されました。
しかしその後、キリスト勢による失地回復運動である「レコンキスタ」の進展により、スペインのキリスト教勢力がその周辺一帯をイスラム勢力から奪還することに成功したのでした。
キリスト勢による領地の奪還後も、アルハンブラ宮殿は何代にもわたって増築や改築をくり返します。そして現在までスペインの歴史を物語る重要な文化財として、現世の栄枯盛衰のありさまを余すところなく伝えてくれています。
インターネット上で、「アルハンブラ宮殿」の画像を検索して、あなたにとってお気に入りの画像をみつけて、それを眺めながら曲を流すと、印象も深まると思います。
タルレガの曲は、そのような歴史を鑑み、愁いを含みながら、表情豊かにギターが語っていく作風です。演奏については非常に難易度が高いと言われていますが、聴くぶんには、とてもシンプルに心に染み渡る旋律でしょう。
ここは、シャロン・イスビンのギター独奏が最良の演奏になっていますので、ご紹介しましょう。
演奏時間 : 4分06秒
トレモロ(同じ音または2つ以上の音をすばやく反復して奏する演奏方法)が特徴的であり、もの悲しい始まりですが、後半にはやわらかい光に包まれるように、憧れを秘めて進み、終曲していきます。
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◎こちらは、上から第34曲目に表示されています。
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いかがでしたか?
特に、メンデルスゾーンとアルベニスの曲については、南欧の明るい陽光がさしこんでくるかのような、明朗闊達な音色ではなかったでしょうか?
アセンションが近いこんにち、わたしたちに必要なのは、何よりもまして、現実を直視する姿勢になります。
もはやアセンションは決定事項で揺るぎなく、闇の残党のみが、現在の地球がひたすら存続するものと信じるばかりとなっており、少し時間をかけてでも多くの者はアセンションに入ってくるものとみられます。
成功の見込はかぎりなく小さいが希望を持ちましょう、という状況ではありませんので、現実にこれから起きること、すなわち地球が次元上昇に準備を終えて、5次元に移行するタイミングが来たと地球自身が宣言している事実を、われわれが直視するときが来ているのです。
そんなとき、南欧の気分に浸らせてくれる音楽は、アセンションを祝う雰囲気にふさわしいでしょう(「アルハンブラの思い出」については、アセンションに到るまでの苦悩の個人史として置き換えて聴くのもよいでしょう)。ここから得られるヴィジョンから、あなたのアセンションについての認識も、よりいっそう深まっていくにちがいありません。
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