一人を生きる -希望の彼方に-

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動物も、人間も、ひとりひとりに個性がある ~ 名作絵本『からすのパンやさん』

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動物も、人間も、ひとりひとりに個性がある ~ 名作絵本『からすのパンやさん』

 

 

 

 

 

 

昭和の絵本の傑作

 

 

 かこさとし氏の絵本の代表作でもあり、同時に、昭和という一時代の象徴ともなっていた名作絵本に、

 

 

『からすのパンやさん』

 

 

というのがあります。

 

 

 

 からすの一家がまきおこす大騒動。

 

 おとうさんからすと、おかあさんからすは、パンやさんを経営しています。

 

 

 そこに生まれた、からすの子どもたち。

 

 それは、童謡『七つの子』にあるように、七羽ではありません。

 

 

 それぞれに、毛の色が異なる、かわいいからすの子どもたちと、おとうさん、おかあさんからすが経営するパンやさんの物語のはじまり、はじまりです。

 

 

 

(ここでは、詳細は省き、概略と私見だけを記述していくことにします。)

 

 

 

 

 

 

 

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(写真はイメージです) 

 

 

 

絵本の構成

 

 ここは盲点を突いた発想です。

 

 スタートからして、

 

「現実にいるカラスたちが、日が暮れてねぐらに帰ったあとに、何をしているのだろう?」

 

という、大人でも首をかしげたくなるテーマに対する仮定から入るのです。

 

 

 大人でさえ、よくわかっていないであろう、野生の生き物たちの生活の実態について、好奇心旺盛な人間の子どもたちの空想力をかき立てないではおきません。

 

 

 からすのおとうさんとおかあさんは、(からす向けの)パンやさんをしていましたという設定じたいが、気を惹くのに十分すぎるほどのテーマと言えます。

 

 

 

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 (写真はイメージです)

 

 

 

伝言ゲームのように展開する流れがたのしい

 

 この絵本は、ある事件から、からすのパンやさんのうわさを聞いた、ほかのカラスたちから、どんどんと広がっていきます。

 

 

 子どもの頃、だれにでも経験がある、あのゲームのようです。

 

 

 そう、あのゲームとは、『伝言ゲーム』のことでした!

 

 

 いくつかの班に分かれて、ひとりずつ、正確に友達に伝えていったつもりなのに、最後の人が発表する段になると、「あれ?!そんな話だったっけ?」となるやつです。

 

 

 例を挙げてみましょう。

 

 

(例)

 

◎始まり(=正しい答え)

 

 Aさんが旅行のおみやげを買ってきて、友達に配ろうとしたが、1個足りなかったので、Bさんにたのんで、チョコレートを買いに行ってもらった。
 しかし、お店でチョコレートが売り切れていたので仕方なく、あめを買ってきた。

 

 

 

●最後の人の発表

 

 Aさんが旅行のおみやげを買ってきて、友達に配ろうとしたが、1個足りなかったので、Bさんから、チョコレートをもらった。
 仕方なく、Aさんは感謝の気持ちを込めて、Bさんにあめを買ってきてあげた。

 

 

 とまあ、こんな感じです。

 

 

 最後が、ぜんぜん違ってくるのが普通ですよね?

 

 

 これが面白くての伝言ゲームなのですが。

 

 

 

 

 そして、うわさを聞きつけたなかまのカラスたちが、当初の「おいしいパンやさんがある」で始まった内容を、伝言ゲームのように、最後には、ぜんぜん違う内容になってしまいます。

 

 

 しかし、結果として、からすのパンやさんに向かうことには変わりなく、からすのパンやさんでこんがり焼いたパンたちのあまりのおいしさに、大繁盛で、めでたし、めでたし、となっていきます。

 

 

 

 

 

クライマックスは、かわいくておいしそうなパンでぎっしりの見開き2ページ!!

 

 このお話も面白いですが、それ以上に、最大のクライマックスは、見開き2ページにまたがる、カラフルな、こんがり焼きたてパンのイラストでしょう!!

 

 

 少しだけ例を挙げると、

 

「ぞうパン」・・・そのまんま、象さんをかたどったパンです。

 

「ひこうきパン」・・・これも同じく、飛行機の形をしたパンです。

 

「ヨットパン」・・・帆をたなびかせ海を行く、ヨット形のパンです。

 

「パイナップルパン」・・・かわいいパイナップルのパンです。

 

 

 これが子ども心に、かわいくて、面白くて、おいしそうに映ります!!

 

 

 それまでのストーリー的な展開をいっさい忘れて、立ち止まり、思わず、無我夢中で、パンの種類を目で追ってしまいます。

 

 その意味で、絵本としては、典型的な成功例といえるかもしれません。

 

 

 ストーリーであれば、一度、目にしてしまえば、だいたい記憶してしまうものですけれども、絵本に描かれている、かわいい、魅力的なイラストは、ストーリーほど、生き生きと再生できないものです。

 

 そのために、何度も手に取って、読みなおしたくなるというわけです。

 

 

 

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 (写真はイメージです)

 

 

 

実際には、毛の色が一羽ごとに異なるカラス

 

 

 最近の科学者たちの研究成果によれば、カラスの毛の色は、1羽ごとに異なっているのだそうです。

 

 

「えっ、カラスって、みんな、真っ黒だよね?!」

 

 

と、われわれは思ってしまいがちですが、それは、あくまでも、人間の眼を通してのこと。

 

 カラス同士であれば、それぞれに、微妙に、羽の色が、緑がかっていたり、青みがかっている、赤茶けている、とことん黒い、などと、識別できることがわかってきました。

 

 これは、驚異的な事実です。

 

 じっさい、彼らは、宇宙人だとか、邪悪な霊たちの行動を的確に把握できるので、それを知っている方であれば、驚くにあたらないのでしょうが、一般の方だと、カラス同士が色の識別を行なっている事実だけでも驚愕に値すると考えるにちがいありません。

 

 

 

 

 

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(写真は、一般的なカラスのイメージ画です。この絵本『からすのパンやさん』に登場するカラスたちは、もっとアニメ的であの『カリメロ』の主人公とはまた少し違いますけれども、子どもたちに好かれる可愛らしい描き方をされていますので、ご注意ください【=リアルな描き方ではない】。) 

 

 

 

★動物の秘密【鳥】★

 

 

 

1羽ずつ異なる描写には、深いわけがあった

 

 

  この絵本で描かれるカラスには、1羽たりとも、同じ姿形の者はいません。

 

 子どもからすれば、

 

「からすさん、みんなちがっていて、かわいい!!」

 

となるでしょう。

 

 

 しかし、作者の目は、べつな物事を捉えていました。

 

 

 

 パルチザンの抗戦を描いた旧ソビエトの舞踊団の上演に立ち会った作者が、1人1人をおおざっぱに描くことなしに、各人に個性を与えていて、その1人1人の個性を描き出した積み上げによって、総体としての劇全体に、異様な熱気とリアリズムが醸し出されている点に驚愕を感じた、と語っています。

 

 

 作者はそのときに受けた感銘が冷めやらないうちに、本来、子ども向けの絵本であるはずの『からすのパンやさん』に着手し、見事にその理念を体現させて成功を収めています。

 

 

 たとえば、労働者役の全員に同じ衣装をまとわせるなどという手法を採用しなかったという意味です。

 

 

 

 

 

全体主義に対する静かな抵抗?

 

 

 つまり、ぜんぶが真っ黒いカラスを登場させるのではなくて、

 

 

・おしゃれな帽子をかぶったカラス

 

・学生服を着ているカラス

 

・医療関係者ふうのカラス

 

・報道関係者(記者)のようなカラス

 

 

など、それぞれ1羽ごとに明瞭な特徴を与えているのです。

 

 

 

 いろいろな身分を示す衣装をまとったおしゃれな、あるいは面白いカラスの姿を描くことによって、社会全体の没個性化、つまり全体主義、ファシズムに対する静かな抵抗のようにも思えてきます。

 

 

 戦後まもない時期であれば、もう戦争はこりごりだという風潮はあったでしょう。

 

 没個性化のはてに、軍服を着せられて戦場へと送られる仲間を実際に見てきた作者の世代に共通する、平和への願いでしょうか。

 

 

 ちなみに、ここでは、この絵本が、政治的なプロパガンダ(宣伝)のために書かれた、という意味ではないことをお断りしておきます。

 

(わたしもそのような政治的または宗教的な活動とは、いっさいかかわりはありません、念のため。)

 

 

 ひとりの人間として、次の世代に残したいメッセージとして、作者は、没個性化に対する警鐘を鳴らしてくれたのだと、個人的には思っています。

 

 

 

  動物も、人間も、ひとりひとりに個性がある。

 

 

 

 そこで、1羽1羽のカラスが、個性的に描かれ、のびやかに生きて、カラスのパンやさんで香ばしく焼き上げられる、おいしいパンを食べることを愉しみにしている姿が展開していくと考えると、これはそのまま、カラスたちをわれわれ人間に見立てて読み替えることも可能でしょう。

 

 

 個性が伸びやかに歌い上げられる社会からは、全体主義の足音も遠のきます。

 

 

 現代のわたしたちが生きる社会は、必ずしも「戦争さえ起きなければ、平和である」とは言い難い、特殊な社会状況のなかに生きているので、この絵本が書かれた時代とは多少の感覚のズレは生じてしまいますが、それでもなお、ここから感じ取ることの出来る作者の思いは存在すると思いますが、いかがでしょうか?

 

 

 

 

 

まとめ

 

 

 むろん、子どもたちには、無意識下に刻み込まれるだけで、大人になってから開花する場合もあるでしょう。

 

 

 または、大人になって、あらためて読み返してみて、新たな知見を得るケースも多々あるはずです。

 

 

 そして、わたしの個人的な解釈によって、先入観をいだいてほしくないという視点からは、やはり、直接、手に取って鑑賞されることをおすすめします。

 

 

 版を重ねて現代に出版しても輝きを失うことのない絵本です。

 

 

 そして、この記事で私見として述べられてきた言葉のいっさいを忘れてしまうような感動との出会いを、未来の読者の方が体験されることが望ましいと思っています。

 

 

 作者のあとがきから、「全体主義に対する静かな抵抗?」と題した章を書きましたが、一読すれば、べつな形の感動の奔流に押し流される運命に置かれた、蛇足のような書き物にしか見えなくなるかもしれません(それでもわたしなりの見解なので、そのままにしておきます)。

 

 

 

 かわいいカラスたちのイラストと、わくわくする筋書きに、子どもばかりでなく、大人も思わず童心に返ってしまうことは間違いなさそうですね?

 

 

 

 この絵本は、

 

動物が好きになれる

 

没個性化しないで、個性を獲得する

 

それらを実行した上で、人生を愉しむ

 

 

といった、人が一生をよく生きるために必要な教訓が、押しつけがましくなく、知らず知らずのうちに読後に育まれていく事実に、他日、気がつくような作品に仕上げられています。

 

 

 

 このような思考の路線上で理解していこうとするかぎり、かこさとし氏の『からすのパンやさん』という絵本は、不朽の価値を持ち続けるだろうと予想しています。

 

 

 

 

 この絵本の真意が、未来を担う若者たちの心に届くことを願ってやみません。

 

 

 

 

★動物(鳥)が語る、東洋の思想【鳥の仏教】★

 

 

 

追記:

 

 そして、わたしたちも、ここに登場する鳥たち(および現実の生態系における鳥たち)とともに、いつも個性的でありましょう。

 

 もちろんそれは、奇抜なファッションで人々を驚かせるといった類いの話ではないのは、言うまでもありません。

 

 わたしたちは、オリジナルの魂を持っており、ときに他の魂と協調し、ときには反発しながら成長の過程を歩むシナリオを携えて、この世界に来ているはずです。

 

 その魂の領域の自由は、他の権利を侵害したり、悪意ある生き方さえしなければ、どんなときでも明朗闊達で、生き生きとしている姿が本来なのです。

 

 

 このことを意識するのとしないのとでは、まさに雲泥の差が生じます。

 

 子ども向けの寓話から、このような意義を見出すかどうかも各人の判断次第といえますけれども、アセンションの準備期間とされる現代にあっては、いやがうえでも、個性の在り方がいかなるものであるかを、あらためて再認識させられるのが本作の醍醐味ではないでしょうか。

 

 みなさんも、なにかの機会に、子どもの頃に読んだ(読んでもらった)絵本に立ち戻ってみるといいでしょう。

 

 そこには必ずといっていいほど、新しい、感動的な発見を伴う体験が約束されています!!

 

 

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